神経細胞が運動の指令を出したり末梢からの知覚を認識したりして脳の働きの主要な役割を果たしている一方で、神経細胞の仕組みや働きを支えているのが神経膠細胞すなわちグリア細胞とよばれるものである。
グリア細胞は、神経細胞の約10倍の数が存在するといわれ、灰白質(大脳皮質や大脳基底核など)の中で神経細胞の間を埋め固めており、神経細胞を構造的に支えている。
のみならず、グリア細胞のうち、星細胞は、神経細胞と血管との間に介在し、神経細胞と血管の栄養・代謝産物のやりとりを仲介している。
これにより神経細胞は直接に血管に接することはないので、グリア細胞は、有害物質が血管から神経細胞に直接入るのを防止する関門としての役割を果たしている。この関門構造は、脳組織に独特のもので血液脳関門とよばれる。
参考文献
馬場元毅『JNNブックス絵でみる脳と神経 しくみと障害のメカニズム』(医学書院、第2版、2001)
吉本智信『高次脳機能障害と損害賠償』(自動車保険ジャーナル、2004)
森本周『脳を学ぶ「ひと」がわかる生物学』(協同医書出版社、2007)